研究计划书范文(人文方面)

盛樱教育帮助学生DIY,千元实现留学 VX:h1426132628
1.研究課題─何を明らかにしたいのか? (1)テーマ (2)一般的な問い (3)具体的な問い 「テーマ」は、言うまでもなく、論文全体の主題を、簡にして要を得た表現で示すものである。修士論文は、一般の読者を相手にして「売れる」かどうかで評価されるわけではないので、無理に “catchy”な表現を考える必要はない。その次の「一般的な問い」(a general question)と「具体的な 問い」(more specific questions)は、研究課題を「疑問型」で表現したもので、研究計画の中でも最 も重要な事項と言える* 。正に、「科学は問題とともに出発し、問題とともに終わる」(K.ポパー)の である† 。 「一般的な問い」とは、当該論文における研究課題の所在、領域を、やや一般的、抽象的な 「問い」(question)の形で表現したものである。例えば、「パートと正社員の雇用はどのような関係にあるのか?」のように。もちろん、この場合、「パートと正社員雇用の関係について」と表現しても よいが(実際、「テーマ」名としては、こちらの方が適当だろう)、「疑問型」で表現することは、研究 課題を、研究者本人および読者に対してより明確に意識させるというメリットがある。 研究論文とは、あることについて調べ、その調べたことに関し何らかの結論(answer)を下すも のだが、意味のある「結論を下す」ためには、まず意味のある「問い」を提起する必要がある。研究 課題を、疑問文で示しておけば、その点の判断もつけやすい。 さらに、こうした研究課題は、「一般的な問い」の形だけでなく、より「具体的な問い」の形で明 示すべきである。修士論文の審査は、修士号の付与という一種の資格試験であり、その判定基準 は、できるだけ明確であることが望ましい。それには、研究課題をなるべく明確に、かつ具体的に 示し、本人と指導教授らとの間であらかじめ合意しておく必要がある。 例えば、研究課題・対象が「A 企業・B 職場におけるパートと正社員の人数および担当職務は どう変化したか、その結果、両者の雇用は代替関係にあると言えるかどうか?」と具体的に設定さ れるとしよう。さらに「ここで、○○の事実が見いだされれば両者は代替関係にあると言えるが、一 方、××の事実が見いだされれば両者は代替関係にはない」と、「用語の定義」ないし「分析結果 に関する判断基準」もあらかじめきちんと示されるとしよう。この場合には、実際に調べてみれば、 研究課題に対して何らかの結論が出るはずであり、その手続き・内容に関して合格・不合格の判 定を下しやすい。 ところが、もし研究課題が、単に「パートと正社員雇用の関係について」としか設定されていな ければ、一体、この広範な問題について何をどう書けば、研究課題が達成されたことになるのか、 ならないのか判然としない。これでは、単に「よく調べましたね」とか「まだまだ不十分ですよ」とい った恣意的な評価になりかねない。こうしたことを避けるには、研究課題をできるだけ「具体的な問 い」の形で示すことである* 。 加えて、研究課題が「具体的な問い」の形で示されれば、既存研究のサーベイを効率的に進 めることができ、研究対象・方法や具体的な研究内容も自ずと明らかになってくることは言うまでも ない。
2.研究意義─その問題を明らかにすることにどういう意義があるのか? (1)問題の背景、問題意識 (2)既存研究との関連 「1.研究課題」で取り上げた「テーマ」や「問い」が、なぜ重要なのか、それが解明されることに どういう意義があるのかを、他人に説明する箇所である* 。もちろん、「意義がある」と思うかどうかは、受け取り手の立場や興味によって異なる。しかし、少なくとも通常取り上げられる経営学関連 のテーマなら、その研究成果は、企業や個人の意思決定や行動に何らかの示唆があったり、公 共政策上の含意を伴ったりするのが普通である。 なお、個人的な興味・関心が、研究課題を選ぶ際の重要な動機となるのは自然であり、かつ当 然のことと言ってもよいが、あまりに感情的(あるいは感傷的)な「思い」が前面に出過ぎるのは好 ましくない。研究論文では、個人的な主義・信条の吐露はあえて行わず、客観的、第三者的に書く 方が、同じ内容でも説得力が高まるものである。この点に関しては、正に「秘すれば花なり、秘せ ずば花なるべからず」(『風姿花伝』)である。 研究意義を評価する場合、重要な点に「既存研究との関連」がある。いかに革新的な研究でも、 既存の研究を全く無視してできるものではない。一般に学問の営為とは、これまでの学問的蓄積 に対して、ごくささやかな事実発見や解釈を付け加えてゆくものである。既存研究との関連を明ら かにすることは、自分の研究活動をより効率的に進めることを可能にするというメリットがあるほ か、自分の論文が先学のどのような成果を利用して、それに新たにどう貢献しようとしているのか を明らかにするという意味で、研究者にとって最低限の責務とも言える。 また、既存研究に何を付け加えたかは、その論文の重要な評価基準ともなる。例えば、ある経 済学関係の学術誌では、レフリー・レポートに対し、次のような評価を求めている。 1.新しい結果が得られているか。 (a) いる(イ.その結果は重要である ロ.あまり重要でない)、(b) いない 2.新しい問題を提出しているか。 (a) いる(イ.その問題は重要である ロ.あまり重要でない)、(b) いない 3.知られた結果の別証または新解釈を行っているか。 (a) いる(イ.それは重要である ロ.あまり重要でない)、(b) いない 4.論旨(イ.明快 ロ.整理不十分 ハ.説明不十分) 5.論文の構成(イ.このままでよい ロ.一部削除した方がよい) 6.論文の叙述(イ.簡潔 ロ.やや冗長 ハ.誤字・脱字が多い ニ.その他) スタイル上の問題以外に、既存の学問的蓄積に対する貢献度の大きさが強く求められていること がわかる。修士論文と博士論文の最も重要な違いも、この「貢献度の大きさ」の違いにある。 私の印象では、社会人大学院の学生の場合、概して「既存研究との関連」に関する部分の記 述が弱い。こうした問題があれば、特に博士課程の学生の場合には、致命的な欠陥となりうる。 以下、いくつか留意点を挙げよう。 ある研究課題に関し、「関連する既存研究がない」ということはまずない。もちろん、「A 産業の B 職の技能形成」についてズバリ取り上げたものはないかもしれない。(実際のところ、全く同じテーマであれば、その論文へ反論したり、重要な補足を加えたりするのが主目的でない限り、そもそ もそのテーマを選ぶ意義は乏しい。)しかし、他産業や他職種の技能形成について論じたものは 多数あり、それらの中には、これから行おうとする研究に重要な示唆を与えているものもあるはず である。 また、既存研究の所在は、必ずしも、労働・人的資源管理の領域に限らない。経済学、社会学、 心理学等の基礎理論は、広範な応用領域を持っており、他分野のある現象に適用された理論や 手法が、労働・人的資源管理の領域で取り上げようとする現象の理解・解明に役立つといったこと は、十分あり得る。実際、経済学では、先進的な領域で開発、応用された理論・手法を、後進分野 の領域の研究者が真似て、業績を上げるといったことが、頻繁に行われている。 このように考えると、既存研究は「ありすぎて困る」のが普通だが、サーベイ論文でもない限り、 自分が取り上げる研究課題と特に関連が強いもの、質が高いものを厳選して紹介すべきである。 関連の薄いもの、質の劣る研究を数多く列挙することは、本人の研究時間を無駄にするだけでな く、その論文を読む者にもマイナスの印象を与えてしまう。ある研究課題に対し、どのような既存 研究を取り上げ、それと自分の研究との関連をどう説明しているかを読めば、しばしば、その論文 の書き手の力量(の一端)は評価できるものである。 既存研究の紹介は数(カズ)が問題でないのは、上に述べた通りだが、逆に最も肝心な研究に 触れていないのは致命的である。「最も肝心な研究」をどう見つけるかは、なかなか難しいが、定 評のある研究書や教科書、一流の学術誌に載った論文等を手がかりに、テーマが近いもの、そこ で引用されているものを、とにかくいくつか読んでみることがスタートとなろう。 この他、マナーに関することとして、既存研究のマイナス面のみを強調して、自分の研究の意 義を高く見せようとするのは感心しない。そもそも、マイナス面しかない研究なら無視した方がよい。 また、既存研究の著者は、必ずしもあなたと同じ問題意識、研究課題を持って書いたとは限らな いことにも、十分配慮すべきである。
3.研究方法─その問題をどのように明らかにするのか? (1)研究対象─国、産業、職種、企業、職場、労働者属性など (2)研究方法─聞き取り調査、参加調査、文書資料の分析、統計データの分析など 何を「研究対象」とし、それをどのような「研究方法」で調査・分析するのかである* 。例えば、 「現在および 5 年前の A 社 B 職場を対象とし、その職場構成員の職務内容および職務分担関係 を、同職場の管理職および一般職従業員からの聞き取りによって明らかにする。」あるいは、 「1980年から 2000年にかけての、A産業の生産量、および正社員とパートそれぞれの雇用量と賃金率に関するデータを用いて、××型要素需要関数を推計し、生産要素間の代替の弾力性を計 測する。ここで、生産量に関するデータは『○○調査』から、また雇用量および賃金率に関するデ ータは『△△調査』から収集する。」 研究対象および研究方法の選択に当たって、最も重要なのは「実行可能性」(feasibility)と「正 当化」(justification)である。例えば、聞き取り調査や参加調査であれば相手方の協力の可否、統 計データであればデータの利用可能性が前提となることは言うまでもない。もっとも、このような 「選択の機会」(opportunity set)は、研究者が置かれた立場や環境によって広狭の差がある。もし、 いくつかの選択肢が利用可能であるなら、なぜ特定の研究対象・方法を選んだのか説明すべきで ある。 また、仮に選択の余地があまりない場合でも、自らの選択に関し、何らかの「正当化」を試みる べきである。例えば、「A 社の B 職場では、過去 5 年間、女性正社員が減る一方、パートが大きく 増えており、これは日本全体の傾向とも合致している。したがって、A 社の B 職場における実態を 詳しく調べることは、パートの増加という最近の全体的な傾向を理解する上で、大いに参考になる と思われる」など。選択した研究対象や研究方法に関する「位置づけの明確化」は、得られた結論 の解釈、一般化の可能性に対し、重要な含意を持つことになる。 さらに、研究対象の選択は、研究課題や仮説とも密接に対応している。例えば、「優秀な A 職 を育成するために決定的に重要な条件は、X の仕事を経験させることである(かどうか)」という仮 説を検証したいとしよう。この場合、「優秀な A 職は、全員 X の仕事を経験している」という事実を 見つけるだけでは不十分である。この仮説のポイントは、「優秀な A 職→X の仕事を経験;優秀で ない A 職→X の仕事を未経験」ということであるから、「優秀でない者の場合はどうなのか?」とい う点もチェックすべきである† 。「優秀でない者」に直接インタビューすることは難しいかもしれないが、 間接的な情報なら多少は得られるであろう。
4.研究内容─どのような結果が予想されるのか? (1)研究仮説の設定 (2)予備的な研究結果 (3)タイム・スケジュール 「具体的な問い」の形で研究課題が設定され、そのための方法論も決まれば、実際の調査にと りかかれるが、その際、あらかじめいくつかの「研究仮説(作業仮説)」を設定すべきである。「仮説」 が何を意味しているかは、論者や方法論によっても異なり、なかなか厄介だが、ここでは、「1.研 究課題」の「具体的な問い」に対応した「答え」の候補といった程度の意味で用いることにする‡ 。例えば、パートと正社員の代替性に関しては、「パートも正社員も同じ仕事を同じようにこなせるので、 賃金の安いパートが、賃金の高い正社員を代替している(代替仮説)」という可能性もあれば、「両 者の職務分担や技能水準は異なっており、両方がともにいないと仕事は完結しない(補完仮説)」 という可能性もある。こうした仮説をうまく設定できれば、「何を調べたらよいか」がより明確にな る。 また、理論的な知識や若干の論理的推論によって、付加的な仮説、チェック項目を導くことが できる。例えば、上の例では、「代替仮説」の場合、パート比率が増え、パートと正社員の賃金格 差は縮小するはずである。一方、「補完仮説」の場合、パート比率は一定の水準で頭打ちとなり、 パートと正社員の賃金格差も縮小しないであろう。このように、二重、三重にチェックをかけること ができれば、仮説の妥当性に関する判定の精度も高まる。 「仮説」に関して、実際の修士論文で時々見かけるあまり良くない例を二つ挙げる。一つは、あ らかじめ答えを知った上で、それに合わせて(単に「結論」をなぞるだけのような)「仮説」を作文す ることである。研究途上で仮説をどんどん変えることは全く構わないが、その場合には、何が妥当 し、何が妥当しなかったのかという記録をキチンと残すべきである。結論が、同じく「X に関しては、 A である」だとしても、B である可能性や、C である可能性も調べ、それらが否定された上で得られ た場合と、たまたま A であるような事例を取り上げただけの場合では、結論の信憑性は大いに異 なるからである。 もう一つの例は、あまりに自明な仮説である。例えば、「A 職の技能形成においては OJT が重 要である」といった「仮説」を見かけるが、どのような技能において、どの程度重要なのかといった 観点から、さらに追加的な仮説を加えるなどの工夫がほしい。また、「技能形成には、広く深い経 験が必要である」といった仮説も不十分である。「広く深い経験」には時間やコストがかかり、そうし たコストと技能向上によるメリットとの比較考量が重要なこと、また、どの範囲の従業員にこうした 経験を積ませることが企業にとって効率的なのかといった点まで考察しないと、この仮説では自明 すぎて、ほとんどトートロジーになってしまう。 研究計画書の段階でも、ある程度の「予備的な研究」を行い、その結果、何が言えそうかの見 通しをつけることは意義がある* 。これは、研究対象・方法の「実行可能性」をチェックすることにな るし、「研究意義」の程度、「研究仮説(作業仮説)」の適否に関する判断材料としても役立つ。ちょう ど建築設計で、完成時の姿をスケッチや模型で示したり、さまざまな構造計算を行って完成物の 安全性や利便性を保証するといった作業に相当する。こうした情報があれば、研究計画自体にゴ ー・サインを出してよいかどうか、判断しやすい。 最後に、「タイム・スケジュール」について* 。人材開発コースでは、例年 9 月に「中間報告」合宿を行っているが、このときまでに、必要な調査(聞き取りやアンケート調査の実施、文書資料の整 理・分析など)を一通り終えていることが、強く望まれる。そのあと、追加的な調査・分析や実際の 執筆に、2~3 カ月はかかるからである。また、最終提出(1 月の初め)の前に、指導教授からコメン トをもらい、所要の修正を加えたい場合には、11 月中か、遅くとも 12 月のはじめまでに草稿を書き 終えて、指導教授に提出する必要がある(これは、厳守)
