接続表現/省略・繰り返し・言い換え
「接続表現。省略。繰り返し。言い換え」
接続表現
● 話題を変えない
A 並べる
(1)追加する(程度を高くすることを加える)
【おまけに】
△家を出るのが遅くなりいつもより遅いバスに乗ることになった。おまけに、道路が込んでいて、バスがなかなか進まない。
(2)対比する
【それに反して】(反対のことを言う)
△商品の販売価格は下落傾向にある。それに反して、商品を作るための必要経費は年々上昇している。
【その反面】(反対の評価を言う)
△彼は優しい人だ。その反面、自分にも甘いところがある。
【もしくは】(どちらであることを言う)
△書類に必要事項を記入し、郵送でお送りください。もしくは、FAXでも受け付けています。(別の選択肢を言う)
B 論理的に続ける
(1)結果や結論を言う
【それゆえ】(結果)
△彼はまじめで責任感が強い。それゆえ、苦労も多いようだ。
【ゆえに】(結論)
△この法律によって多くの人が不便を強いられている。ゆえに、この法律は改正すべきだ。
(2)予想と反対のことを言う
【が】【しかしながら】(予想と合わないこと)
△病院で薬をもらって飲み始めた。が/しかしながら、一向に治る気配がない。
【にもかかわらず】(その事実に影響されない結果)
△この商品は安いとは言えない。にもかかわらず、かなりの売り上げがある。
【とはいえ】【とはいうものの】
(その事実があっても、成立しないこと)
△私はこの店が気に入っている。とはいえ/とはいうものの、全く不満がないわけではない。
【だからといって】【かといって】【そうはいっても】【さりとて】
(その事実があっても、成立しないこと)
△まだまだ道のりは遠い。だからといって/かといって/そうはいっても/さりとて、今さら引き返すわけにもいかない。
C 説明を補う
(1)言い換える
【すなわち】(別の言い方で言う)
△今日は冬至である。すなわち、1年で最も日が短い日だ。
【いってみれば】(例える)
△私の会社は小さいので、社長の私は経理もすれば営業もする。いってみれば、何でも屋である。
(2)足りない説明を言う
【ちなみに】(中心的でないことを補足して言う)
△この町はローマ時代から続く古都であり、たくさんの遺跡が残っていて観光客も多い。ちなみに、私は10年前にこの地を訪れたことがある。
● 話題を変える
【それはさておき】(別の方向に話を変える)
例文:
友人から結婚式の招待状が届いた。レストランで小さい式をする
とのこと。最近はこういう式を選ぶ人も多いようだ。経済的な理由も大きいのかもしれない。それはさておき、彼女には幸せになってほしいものだ。
[省略]
●省略されやすい場合
1. 前の文に出てきて、後の文で繰り返しになる時(省略される語が特定できる場合)
△少子高齢化が取り上げられるようになって久しい。政策を立てる際にも(少子高齢化を)無視できない。(少子高齢化は)今や時代のキーワードなのである。
2. 前の文と後の文の主題が同じ時
△この市はバスが住民の主な移動手段である。さらに(この市は)近隣の町や村からのバス路線も充実している。
△うちの子はM社に珍しい図鑑を送ってもらった。(うちの子は)自分で注文して楽しみに待っていたようだ。
3. 前の文に出てきた言葉を、「は」で受ける時、主題化
△田中氏は1945年の生まれである(1945年は)日本で戦争が終結した年である。
●省略されない場合
1. 注目する行為の主体が前の文とは違う時
△M社がうちの子に珍しい図鑑を送ってくれた。うちの子は飛び上がって喜んだ。
2. すぐ前の文に出てくるのではなく、少し離れた時や、間に複数の言葉があって、どの言葉の省略なのかわかりにくい時
△A社がB社に製品の部品を注文した。B社は(または、A社は)納入期日に間に合うかどうかが心配だった。
3. 前の文に出てきた言葉で、後の文で主題になり、省略すると特定がしにくい時
※ 田中氏は1945年の生まれである。日本で戦争が終結した年である。
△ここは「ミラノ」という店である。(ここは)昨年オープンしたイタリアンレストランである。イタリアンレストランはこの町に4店あるが、ここが一番雰囲気がいい。
4. 前の文脈で出てきた言葉と同じ言葉だが、指しているものが微妙に違う時
△事故に遭った人たちへの精神的ケアが改めて行なわれた。精神的ケアは今までも取り組まれてきたが、今回の(ケア)は今までとは別の方法によるものだと言う。]
5. 前の文が主体の動きを表す文で、次に続く文がその主体が何であるかを言う文のとき
△山田氏は先週、生物保護のための国際会議に出席して、日本の生物環境についてスピーチを行なった。山田氏は日本の生物保護のトップリーダーである。
6. 間にいくつか文が入った後で、話題の中心を示す文が来るとき(省略しない方がわかりやすい)
△秋の虫が鳴く季節になった。(秋の虫は)夜になると別れを惜しむかのように激しく鳴く。オスが鳴いているのか。秋の虫はどのようにして季節を知るのだろう。
[繰り返し]
△前橋市は町並みが整理されていて、文化施設も充実している。
周囲の山々の景色も美しい。前橋市は県庁所在地として落ち着いた小都市と言えるが、交通がやや不便なのが難点だ。
△TAK研究所は炭酸ガスを有効利用しようというテーマに取り組もうとしている。研究所はすでに国の補助金を申請し、全国から協力企業を募っている。
[言い換え]
△うちの祖父にグラウンドゴルフに参加しませんかというお誘いが来た。このスポーツはゴルフと同じようにボールとクラブを使ってプレーするもので、お年寄りの間に普及しつつある。
△人類は鳥のように空を飛べないものかと長い間試行錯誤していた。
念願がやがて実現した。
接続表現
● 話題を変えない
A 並べる
(1)追加する(程度を高くすることを加える)
【おまけに】
△家を出るのが遅くなりいつもより遅いバスに乗ることになった。おまけに、道路が込んでいて、バスがなかなか進まない。
(2)対比する
【それに反して】(反対のことを言う)
△商品の販売価格は下落傾向にある。それに反して、商品を作るための必要経費は年々上昇している。
【その反面】(反対の評価を言う)
△彼は優しい人だ。その反面、自分にも甘いところがある。
【もしくは】(どちらであることを言う)
△書類に必要事項を記入し、郵送でお送りください。もしくは、FAXでも受け付けています。(別の選択肢を言う)
B 論理的に続ける
(1)結果や結論を言う
【それゆえ】(結果)
△彼はまじめで責任感が強い。それゆえ、苦労も多いようだ。
【ゆえに】(結論)
△この法律によって多くの人が不便を強いられている。ゆえに、この法律は改正すべきだ。
(2)予想と反対のことを言う
【が】【しかしながら】(予想と合わないこと)
△病院で薬をもらって飲み始めた。が/しかしながら、一向に治る気配がない。
【にもかかわらず】(その事実に影響されない結果)
△この商品は安いとは言えない。にもかかわらず、かなりの売り上げがある。
【とはいえ】【とはいうものの】
(その事実があっても、成立しないこと)
△私はこの店が気に入っている。とはいえ/とはいうものの、全く不満がないわけではない。
【だからといって】【かといって】【そうはいっても】【さりとて】
(その事実があっても、成立しないこと)
△まだまだ道のりは遠い。だからといって/かといって/そうはいっても/さりとて、今さら引き返すわけにもいかない。
C 説明を補う
(1)言い換える
【すなわち】(別の言い方で言う)
△今日は冬至である。すなわち、1年で最も日が短い日だ。
【いってみれば】(例える)
△私の会社は小さいので、社長の私は経理もすれば営業もする。いってみれば、何でも屋である。
(2)足りない説明を言う
【ちなみに】(中心的でないことを補足して言う)
△この町はローマ時代から続く古都であり、たくさんの遺跡が残っていて観光客も多い。ちなみに、私は10年前にこの地を訪れたことがある。
● 話題を変える
【それはさておき】(別の方向に話を変える)
例文:
友人から結婚式の招待状が届いた。レストランで小さい式をする
とのこと。最近はこういう式を選ぶ人も多いようだ。経済的な理由も大きいのかもしれない。それはさておき、彼女には幸せになってほしいものだ。
[省略]
●省略されやすい場合
1. 前の文に出てきて、後の文で繰り返しになる時(省略される語が特定できる場合)
△少子高齢化が取り上げられるようになって久しい。政策を立てる際にも(少子高齢化を)無視できない。(少子高齢化は)今や時代のキーワードなのである。
2. 前の文と後の文の主題が同じ時
△この市はバスが住民の主な移動手段である。さらに(この市は)近隣の町や村からのバス路線も充実している。
△うちの子はM社に珍しい図鑑を送ってもらった。(うちの子は)自分で注文して楽しみに待っていたようだ。
3. 前の文に出てきた言葉を、「は」で受ける時、主題化
△田中氏は1945年の生まれである(1945年は)日本で戦争が終結した年である。
●省略されない場合
1. 注目する行為の主体が前の文とは違う時
△M社がうちの子に珍しい図鑑を送ってくれた。うちの子は飛び上がって喜んだ。
2. すぐ前の文に出てくるのではなく、少し離れた時や、間に複数の言葉があって、どの言葉の省略なのかわかりにくい時
△A社がB社に製品の部品を注文した。B社は(または、A社は)納入期日に間に合うかどうかが心配だった。
3. 前の文に出てきた言葉で、後の文で主題になり、省略すると特定がしにくい時
※ 田中氏は1945年の生まれである。日本で戦争が終結した年である。
△ここは「ミラノ」という店である。(ここは)昨年オープンしたイタリアンレストランである。イタリアンレストランはこの町に4店あるが、ここが一番雰囲気がいい。
4. 前の文脈で出てきた言葉と同じ言葉だが、指しているものが微妙に違う時
△事故に遭った人たちへの精神的ケアが改めて行なわれた。精神的ケアは今までも取り組まれてきたが、今回の(ケア)は今までとは別の方法によるものだと言う。]
5. 前の文が主体の動きを表す文で、次に続く文がその主体が何であるかを言う文のとき
△山田氏は先週、生物保護のための国際会議に出席して、日本の生物環境についてスピーチを行なった。山田氏は日本の生物保護のトップリーダーである。
6. 間にいくつか文が入った後で、話題の中心を示す文が来るとき(省略しない方がわかりやすい)
△秋の虫が鳴く季節になった。(秋の虫は)夜になると別れを惜しむかのように激しく鳴く。オスが鳴いているのか。秋の虫はどのようにして季節を知るのだろう。
[繰り返し]
△前橋市は町並みが整理されていて、文化施設も充実している。
周囲の山々の景色も美しい。前橋市は県庁所在地として落ち着いた小都市と言えるが、交通がやや不便なのが難点だ。
△TAK研究所は炭酸ガスを有効利用しようというテーマに取り組もうとしている。研究所はすでに国の補助金を申請し、全国から協力企業を募っている。
[言い換え]
△うちの祖父にグラウンドゴルフに参加しませんかというお誘いが来た。このスポーツはゴルフと同じようにボールとクラブを使ってプレーするもので、お年寄りの間に普及しつつある。
△人類は鳥のように空を飛べないものかと長い間試行錯誤していた。
念願がやがて実現した。