【天声人語】きょうから通常国会 2023年1月23日
塔卡(嫁或是不嫁,这是一个问题)
かつて人気を博したNHKのラジオ番組「日曜娯楽版」でコントが放送された。「おい、戦力のない軍隊ってあるかね?」「そりゃあ、あるだろ、政治力のない政治ってのがあるんだから」。70年ほど前の一幕である▼
やり玉にあがったのは、のちに自衛隊となる保安隊の性格。戦力不保持をうたう憲法にたがうことはございません、という政府を皮肉った。戦後日本では、なし崩し的に再軍備が進められ、日米安保条約の発効や米軍の駐留継続へつながっていく。いまの安全保障政策の始まりである▼
1952年1月23日。条約発効の年にあたって、吉田茂首相は施政方針演説でこう述べた。防衛費などで「支出は相当に増加する」が、財政の規模は「あくまでも国民経済力の限度に適合したものにとどめたい」。身の丈にあった、という意味であろう▼
さて同じ日付のきょう、岸田首相の演説で通常国会がスタートする。焦点の一つは、やはり安保政策だ。政府は防衛支出を大幅に増やす方針だが、わが国は借金大国で、債務残高の対GDP比は世界最悪水準にある。果たして身の丈にあっているのか▼
米国との軍事一体化は強まり、敵基地攻撃能力を持つようになる。それでも平和国家という理念にたがうことはございません、という首相をそう易々(やすやす)と信じていいものか▼
先の番組の台本にはこんなのもあった。男「国民よ、ただ政府を信頼せよ。信ずるものは幸いなり。信ずるものはすくわれん」。別の声「足許(あしもと)をすくわれん」
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